北方謙三
文庫本



三国志 二の巻 三国志 二の巻
  参旗の星(さんきのほし)

繁栄を極めたかつての都は、焦土と化した。
長安に遷都した薫卓の暴挙は一層激しさを増していく。
主の横暴をよそに、病に伏せる妻に痛心する呂布。
その機に乗じ、政事への野望を目論む王允は、
薫卓の信頼厚い呂布と妻に姦計をめぐらす。
一方、滾州を制し、百万の青州黄巾軍に僅か三万の兵で挑む曹操。
父・孫堅の意志を胸に秘め、覇業を目指す孫策。
そして、関羽、張飛とともに予州で機を伺う劉備。
秋の風が波瀾を起こす
北方謙三の〈三国志〉第二巻。

滾ではなく偏のさんずいがありません

参旗の星 目次
 鳥の翼
 降旗
 黒きけもの
 大志は徐州になく
 流浪果てなき
 それぞれの覇道
登場人物
劉備 りゅうび 漢の中山靖王劉勝の子孫。184年関羽、張飛と義兄弟の契りを結び、黄巾討伐に参加。陶謙から徐州を委ねられるほど力を有するようになる。
関羽 かんう 劉備、張飛と義兄弟になり黄巾討伐を行う。191年、董卓討伐軍に加わり、華雄を斬って勇名を馳せる。
張飛 ちょうひ 劉備、関羽の義兄弟。
趙雲 ちょううん 公孫讃の配下であったが、劉備に従うようになる。
曹操 そうそう 20歳で朝廷に出仕し黄巾の乱の鎮圧にあたる。189年、陳留で挙兵、翌年諸侯とともに董卓を討つ。
夏候惇 かこうとん 曹操の武将。

夏候淵

かこうえん 夏候惇の従弟。
荀或 じゅんいく はじめは袁紹の手下だったが、曹操の許に身を寄せる。 
典韋 てんい 曹操の武将。
孫堅 そんけん 184年、黄巾討伐に参加。後に長沙太守となる。190年、董卓討伐で氾水関を攻める。翌年洛陽に入り、伝国の玉璽を得て帰国するも戦死。
孫策 そんさく 孫堅の長男。191年、父に従って劉表を攻める。
孫権 そんけん 孫堅の次男。
周愉 しゅうゆ 孫策と義兄弟の契りを交わす。
公孫讃 こうそんさん 幽州の将軍。廬植門下で劉備の先輩にあたる。
皇甫嵩 こうほすう 後漢の官僚。霊帝の時、大将軍何進の命令で黄巾賊の討伐に向かい、頭目張角の弟張梁、張宝の軍を破った。
朱儁 しゅしゅん 後漢の官僚。黄巾の乱の鎮圧で功績をあげる。
董卓 とうたく 廬植にかわって黄巾賊討伐に参加。何進の宦官朱滅の招集に応じ、洛陽に入る。その後は権力を欲しいままにするが、呂布の手にかかり死亡。
何進 かしん 何太后の兄、霊帝の時の大将軍。宦官の陰謀で殺される。
袁紹 えんしょう 後漢の豪族で四代にわたり三公を出した名門に生まれる。何進に宦官の撲滅を勧める。董卓討伐にあたっては諸侯の盟主に立てられる。
袁術 えんじゅつ 袁紹の弟だが兄とは対立。
丁原 ていげん 呂布の義父。皇子弁の廃位に反対し董卓と対立する。董卓に買収された養子の呂布に殺される。
呂布 りょふ 丁原の義子であったが、後に丁原を殺しての董卓の義子となる。
劉表 りゅうひょう 後漢皇族の末裔。荊州剌史をつとめる。191年、玉璽を携え帰国した孫堅と争う。
陶謙 とうけん 後漢末の群雄のひとり。徐州の牧の地位を劉備に譲る。
劉鴛 りゅうえん 幽州の太守のとき、劉備を見出す。その後益州の牧となる。
王允 おういん 「一日千里、王佐の才」と謳われた後漢の名士。

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