北方謙三
文庫本



三国志 十一の巻 三国志 十一の巻
  鬼宿の星(きしゅくのほし)

張飛は死なず。
呉への報復戦を劉備自ら率いる蜀軍は、関羽を弔う白亜の喪章、張飛の牙旗を揚げ、破竹の勢いで梔帰を制した。
勢いに乗る蜀軍に対し、孫権より軍権を委ねられた陸遜は、自軍の反対を押し切り、夷陵にて計略の秋を待つ。
一方、自らの生きる道を模索し、蜀を離れていく馬超。
呉の臣従に対し、不信感を募らせる魏帝・曹丕。
そして孔明は、呉蜀の決戦の果てに、遺された志を継ぐ。
北方謙三の〈三国志〉衝撃の第十一巻。
鬼宿の星 目次
 前夜
 戦塵の彼方
 いつか勝利の旗のもとで
 去る者もあり
 滅びの春
 月下の二人
登場人物
劉備 りゅうび 漢の中山靖王劉勝の子孫。184年関羽、張飛と義兄弟の契りを結び、黄巾討伐に参加。曹操に敵対し、各地を流浪するが、孫権との連合で赤壁に勝利した後、劉璋を破り益州の主となる。
諸葛亮 しょかつりょう 字は公明。“臥竜”と呼ばれ、劉備の軍師として仕える。
関羽 かんう 劉備、張飛と義兄弟になり黄巾討伐を行う。劉備たちが益州の攻略に向かった後、荊州の領地を守るが、樊城攻めの際、呉の裏切りにより戦死。。
張飛 ちょうひ 劉備、関羽の義兄弟。関羽とともに劉備軍を代表する武将。関羽の弔い合戦に荊州へと赴く直前、暗殺される。
趙雲 ちょううん 公孫讃の配下であったが、主君を求めてさすらい、劉備に従うようになる。
劉禅 りゅうぜん 劉備の息子。蜀の建国により皇太子となる。
陳礼 ちんれい 隆中で孔明の世話をしていたが、その後劉備軍に参加。成長して校尉となる。
馬良 ばりょう 孔明も信頼する文官。民政に手腕を発揮する。
馬謖 ばしょく 馬良の弟。孔明はその能力を高く評価している。
曹操 そうそう 黄巾討伐、董卓討伐の後、官渡の戦いにおいて袁紹軍を破り、国の大半を手中にする。魏公まで昇るが、統一をなかばにして死去。
曹丕 そうひ 曹操の息子として弟の曹植と後継を争う。曹操の死後、献帝から禅譲を受け、魏帝となる。
張遼 ちょうりょう もと呂布の武将。呂布の死後、曹操に仕える。
賈誇 かく 字は文和。張繍に仕えていたが曹操の側近となる。
司馬懿 しばい 字は仲達。曹操に仕官する。曹丕とは気が合い、彼の側近となる。
許楮 きよちよ 曹操の護衛。忠勇無双の武人。
孫権 そんけん 孫堅の次男。200年、暗殺された兄・孫策の志を受け継ぐ。
張昭 ちょうしょう 孫堅の時代から仕える孫権配下の重臣。
諸葛瑾 しょかっきん 孔明の兄。文官として孫権に仕える。
韓当 かんとう 孫堅の代から呉に仕える老将。
陸遜 りくそん 孫権配下の武将。周愉の信頼も厚い。
陵統 りょうとう 父の代より孫気に仕える武将。陸遜とともに亡き周愉の夢を受け継ぐ。
王平 おうへい 字は子均。実直で堅実な武人。
馬超 ばちょう 馬謄の長男。“錦馬超”と呼ばれる勇猛な武人。関中で曹操に敗北し、劉備の配下となる。

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