北方謙三
文庫本



遠く空は晴れても
             約束の街@

夏の海が吼えていた。
焼けつくような陽をあびて、私は協会の葬列に参列した。
不意に、渇いた視線が突き刺さる。
危険な臭いが漂う男、川辺との出会いだった・・・。
やがて、川辺は芳林会の内部抗争を惹き起こす。
だが、奴の標的は別の何かだ。
トラブルしか縁がないために<ソルティ>と呼ばれる私は、
この街の利権抗争に深く踏み込んでいく・・・・。
酒瓶に懺悔する男の哀しみ。
街の底に流れる女の優しさ。
虚飾の光で彩られたリゾートタウンで、ハードボイルドの系譜を塗り替える
弧峰の大長編小説の幕があく。


平成7年10月25日 初版発行

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