冬に光は満ちれど
           約束の街B

郊外のトンネルを抜けると蜃気楼のような街が目の前に広がる。
私はかつての師・市来を捜すためにこの街にやってきた。
三千万円の報酬で人ひとりの命を葬る。それが、彼に叩きこまれた私の仕事だった。
五年前、この稼業から互いに身を退いた。
なのに何故、市来は今、ひとりで仕事を踏もうとしているのか。
老いぼれた躯で何ができるというのか。
私が代わりに、標的を殺るしか、もはや止める術はなかった・・・・。
凪いだ歳月を辿る人生とは無縁な男たちの哀しみを謳う孤高の長編ハードボイルド。

平成9年11月25日 初版発行

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